リソース管理について
更新日:2026.09.27
公開日:2023.02.10
プロジェクトの開始時にアサイン計画を作成していても、実際の稼働が計画どおりに進むとは限りません。
仕様変更やスケジュールの遅延、メンバーの兼務、新しい案件の受注などによって、必要な工数や人員配置は変化します。そのため、計画を登録するだけでなく、実績との差を確認し、今後のアサインへ反映することが重要です。
しかし、アサイン予実管理を始めても、実績を集計するだけで終わったり、プロジェクト単位の確認に偏ったりすると、人員不足や稼働の集中を早めに発見できません。
本記事では、アサイン予実管理で起こりやすい落とし穴と、計画と実績の差を次の人員配置へ生かすための改善方法を解説します。
この記事におけるアサイン予実管理
プロジェクトへ誰を、いつからいつまで、どの程度配置するかという計画と、実際に発生した工数や原価を比較し、今後の人員配置やプロジェクト計画を見直す取り組みを指します。
アサイン予実管理とは、プロジェクトの開始前や開始時に作成した人員配置の計画と、実際に発生した稼働を比較する取り組みです。
| 確認項目 | 計画 | 実績 |
|---|---|---|
| 人員配置 | 誰を配置する予定か | 実際に誰が対応したか |
| 期間 | いつからいつまで配置するか | 実際に対応した期間 |
| 工数・稼働 | どの程度の工数や稼働率を予定するか | 実際に発生した工数 |
| 原価・収支 | 計画時点の原価や粗利 | 実績を反映した原価や粗利 |
工数管理は、主に誰がどの作業へ何時間使ったかという実績を記録するために行います。アサイン管理では、その実績を参考にしながら、これから誰をどの案件へ配置するかを検討します。
両者の役割については、工数管理ツールがあってもアサイン管理が必要な理由で詳しく解説しています。
プロジェクト開始時にアサイン計画を登録しても、仕様変更やスケジュール変更が反映されなければ、現在の見通しを示す計画ではなくなります。
実績との差が大きくなったときだけ修正するのではなく、終了時期や稼働率の変更が分かった段階で、残り期間の計画を更新する必要があります。
実績工数を集計しても、計画との差が生じた理由を確認しなければ、次のアサイン計画には生かせません。
「予定より時間がかかった」という結果だけでなく、見積もり不足、仕様変更、手戻り、スキルの不一致など、差が発生した理由を整理することが重要です。
プロジェクトごとの工数や原価が計画内に収まっていても、特定のメンバーが複数案件を兼務し、負荷が集中している場合があります。
プロジェクト軸だけでなく、人軸でも担当案件や稼働予定を確認することで、組織全体では見えにくい重複や偏りを把握できます。
人軸と案件軸を使って予実差を分析する具体的な方法は、人軸×案件軸で見直すアサイン予実管理で解説しています。
受注済みの案件だけを対象にすると、提案中の案件が受注した場合の人員不足を事前に確認できません。
受注前の案件も仮アサインとして計画へ含め、複数の案件が同時に動いた場合の負荷や不足人員を確認することが必要です。
最初からすべての情報を管理しようとすると、入力や更新の負担が大きくなります。まずは、次の基本項目から始めます。
入力項目を増やすことよりも、継続的に更新できる範囲を決めることが大切です。
計画を月単位の稼働率、実績を日単位の時間だけで管理していると、単純には比較できません。期間や単位をそろえ、差を確認できる状態にします。
例えば、月単位で人員配置を検討する場合は、計画工数と実績工数を月ごとに集計します。短期間の変動が大きい場合は、週単位で確認する方法もあります。
計画と実績の差は、必ずしも計画の失敗を意味するものではありません。原因を分類することで、見積もり、体制、進め方のどこを見直すべきか判断しやすくなります。
| 確認された差 | 考えられる原因 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 実績工数が計画を上回る | 見積もり不足、仕様変更、手戻り、支援業務の増加 | 残り期間の工数と体制を再計画する |
| 実績工数が計画を下回る | 開始遅延、過大な見積もり、作業範囲の縮小 | 余力をほかの案件へ振り向けられるか確認する |
| 特定の人へ負荷が集中する | 複数案件の兼務、属人化、代替要員の不足 | 担当変更、支援要員、スキル移転を検討する |
| 将来の必要人員が不足する | 案件の重複、終了時期の延長、受注前案件の増加 | 仮アサイン、採用、外部人材の確保を検討する |
予実管理の目的は、差を報告することではなく、今後の判断へ反映することです。
現在のプロジェクトについては、残り期間の体制、終了時期、稼働率を更新します。次の案件については、必要工数の見積もりや配置する役割、開始時期を見直します。
これにより、「計画を作る」「実績を確認する」「差の原因を整理する」「将来の計画を更新する」という循環を作れます。
ツールを導入するだけでは、アサイン予実管理は定着しません。誰が、いつ、何を更新するかを決めておく必要があります。
| タイミング | 主な確認内容 | 担当者の例 |
|---|---|---|
| 案件の登録時 | 期間、必要な役割、計画工数、仮アサイン | 営業、部門長、プロジェクトマネージャー |
| 週次・月次 | 実績工数、計画との差、終了時期の変更 | プロジェクトマネージャー |
| アサイン会議 | 兼務、過不足、案件間の調整、将来の不足人員 | 部門長、PMO、アサイン担当者 |
| 案件終了時 | 予実差の原因、次回見積もりへの反映事項 | プロジェクトマネージャー、管理部門 |
すべての差を細かく確認する必要はありません。例えば、一定以上の工数差、終了時期の変更、過剰な兼務など、確認対象となる条件を決めておくと運用しやすくなります。
Excelでの管理を継続するか、専用ツールへ移行するか迷っている場合は、アサイン管理はエクセルではダメなのか?も参考にしてください。
Co-Assign(コーアサイン)は、複数プロジェクトにおける要員計画、リソース管理、プロジェクト予実管理を支援するアサイン管理ツールです。
各プロジェクトの要員計画を集約し、人軸とプロジェクト軸の両方からアサイン状況を確認できます。また、受注前など担当者が決まっていない段階では、役割やスキルを使った仮アサインも登録できます。
計画と実績を確認する仕組みを整えることで、実績集計を振り返りだけで終わらせず、残り期間や次の案件のアサイン計画へ反映しやすくなります。
アサイン管理ツールの機能や選び方を比較したい方は、アサイン管理ツールおすすめ6選|機能・料金・選び方を比較もご覧ください。
アサイン予実管理では、計画と実績の差を集計するだけでなく、差が発生した理由を整理し、将来の人員配置へ反映することが重要です。
開始時の計画を更新しない、実績集計で終わる、プロジェクト軸だけで判断する、確定案件だけを見るといった運用では、人員不足や負荷の偏りを早期に把握できません。
計画と実績を同じ単位で比較し、人軸とプロジェクト軸の両方から確認することで、現在のプロジェクトだけでなく、次の案件を含めた人員配置を見直せるようになります。
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