リソース管理について
更新日:2026.10.12
公開日:2025.08.04
「この人、A案件とB案件どっちが優先?」
「もう稼働いっぱいなのに、別プロジェクトからも依頼が来た…」
マトリックス組織の現場では、こんなやりとりが日常的に発生します。
事業軸と機能軸、2つの指揮系統を持つ組織は、柔軟な人材活用ができる一方で、アサインの調整が複雑になりやすい構造です。
この記事では、マトリックス組織(別表記:マトリクス組織)の基礎知識から国内外の成功事例、アサイン管理の課題と解決のヒントまで詳しく解説します。

企業の組織構造にはいくつかの典型的な形があります。代表的なのは次の2つです。
| 組織体系 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 機能別組織 例:営業部・開発部・経理部など |
専門性ごとに部門を編成 | 専門知識・スキルの蓄積がしやすい | 部門間連携が遅く、縦割りになりがち |
| 事業別組織 例:製品A事業部、製品B事業部など |
製品・顧客・地域などで編成 | 市場変化に柔軟に対応できる | 専門性が分散し、スキル共有が難しい |
| マトリックス組織 | 機能別と事業別を組み合わせた二重構造 | 柔軟性と専門性を両立できる | アサイン管理や意思決定が複雑化しやすい |
マトリックス組織は、この2つを組み合わせた構造です。
たとえば、縦軸に事業部(プロジェクトや製品単位)、横軸に機能部門(営業・開発・デザインなど)を配置し、社員は両方の軸に所属します。
マトリックス組織では、複数のプロジェクトと複数の上司が存在し、優先度や稼働の判断が交錯します。結果として、「誰が・どの案件に・どれくらいの時間を割いているか」が不明瞭になりがちです。
マトリックス組織を機能させるには、組織図を二軸にするだけでなく、部門とプロジェクトの間で人員配置を調整する仕組みが必要です。
部門側は、メンバーの育成、評価、スキル管理などを担い、プロジェクト側は、案件の目標達成に必要な役割や稼働量を整理します。
どちらがアサインを決定するのか、優先順位が衝突した場合に誰が調整するのかを明確にしておくことで、二重の指揮系統による混乱を抑えられます。
現在の担当案件だけでなく、案件の終了予定、次の案件への参加時期、受注前の仮アサインなども共有します。
数か月先まで確認することで、特定のメンバーへの案件集中や、必要なスキルを持つ人材の不足を早めに把握できます。
プロジェクト単位の体制だけを確認していると、同じメンバーが別の案件にも配置されている状態を見落とすことがあります。
人を軸に担当案件と稼働予定を確認し、プロジェクトを軸に必要な役割や体制を確認することで、部門と案件の両面から配置を検討できます。
構造が複雑な組織ほど、アサインの透明性が成果を左右します。
もし今、アサイン調整に時間がかかっている・稼働の全体像が見えていない状況なら、それは改善のサインです。
部門を越えたリソース調整を仕組み化したい方へ
必要な情報、調整手順、運用ルールについては、部門横断のリソース調整とは?アサイン管理を仕組み化する方法で詳しく解説しています。
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