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アサイン管理について

公開日:2025.12.15

なぜ部門横断アサイン調整はExcelではうまくいかないのか?現場の課題と最適化のアプローチ

部門をまたいだプロジェクトが増える一方、「誰が・いつ・どれくらい動けるのか」が分からず、アサイン調整に時間を取られてしまう——。多くのシステム開発部門で共通する悩みです。本記事では、なぜExcelでは部門横断のアサイン調整がうまく機能しないのか、その構造的な理由を整理しながら、全社で最適なアサインを実現するためのポイントを解説します。

導入:増える部門横断プロジェクト、煩雑化するアサイン管理

システム開発部門では、複数部門をまたぐプロジェクトが日常的になり、必要とされるスキルや工数も多様化しています。 結果として、部門の垣根を越えたアサイン調整が求められる場面が急増しています。

しかし、こうした調整をExcelベースで対応し続けると、「誰が・いつ・どれくらい」アサイン可能なのかを正確に把握できず、 確認作業やすり合わせに膨大な工数が発生してしまいます。

本記事では、なぜ部門横断のアサイン管理がExcelではうまく回らないのか、その根本要因を整理した上で、 組織全体でアサインを最適化するための考え方と改善アプローチをご紹介します。

課題整理:Excelでの部門横断アサイン管理が抱える問題点

1. データの分断と属人化

Excelは手軽に扱える一方、部門ごとに管理のしかたが異なりやすいという弱点があります。 ファイルの形式も更新ルールも担当者によってバラバラになり、情報が自然と分断されていきます。

結果として、

  • 部門横断での俯瞰ができない
  • “どのファイルが正なのか” を探す時間が増える
  • 調整役の担当者に負荷が集中する

といった状況が起こりやすく、管理そのものが属人化してしまいます。

2. リアルタイム性の欠如

Excelは配布・共有を前提としたツールであり、「最新版がどれか分からない」問題が避けられません。

メール添付やファイルサーバーを介した運用では、

  • 更新タイミングのずれ
  • 誰がどこを上書きしたかの不透明さ
  • 情報の陳腐化

が起こりやすく、意思決定のスピードにも影響します。

3. 複雑な調整・変更対応の限界

部門横断プロジェクトでは、以下のように調整要素が多岐にわたります。

  • スキル・経験
  • 稼働率・負荷
  • プロジェクト優先度
  • メンバーの希望
  • 他案件との兼務状況

これらをExcelで都度更新し、変更が発生した際の影響範囲まで追跡するのは現実的に困難です。 特に、差分管理や履歴管理はExcelが最も苦手とする領域です。

4. 見える化・分析の難しさ

全社的なリソース最適化を行うためには、以下の可視化が欠かせません。

  • 部門別の負荷状況
  • 特定スキルの不足
  • プロジェクト横断の稼働バランス

しかし、Excelファイルが多シート・多形式で存在している状態では、分析に必要な情報が散在し、 組織レベルのインサイトを得るのが極めて困難です。

解決の考え方:全社的アサイン管理のための視点

部門横断のアサイン調整を最適化するためには、以下の視点が重要です。

  • 全社共通のデータ基盤を持つこと
    部門ごとに管理方法が異なる状況を脱し、共通基盤でアサイン情報を統一管理する。
  • リアルタイムな情報共有・更新
    誰が見ても常に最新情報が確認でき、履歴も追える状態にする。
  • 多様な条件に柔軟対応できる設計
    スキル、稼働率、希望、優先度など、現実の調整に必要な項目を一元管理する。
  • 組織横断での“見える化”と分析
    負荷状況の偏りやボトルネックを把握し、全体最適なアサインを検討できる状態へ。

Excelは短期・小規模な管理には便利ですが、こうした全社的な要件を満たすには限界があります。

具体的な進め方:Excel脱却と最適化アプローチ

1. 現状業務と課題の見える化

まずは、現場で実際に行われているアサイン管理の流れと課題を棚卸しします。

  • 誰が、どの情報を、いつ更新しているか
  • データの分断や属人化がどこで起きているか
  • 調整・確認に要する時間と工数はどれくらいか

ヒアリングや業務フロー、Excelの棚卸しを通じて、現場の“痛点”を具体化することが重要です。

2. 全社共通のアサイン管理基盤を設計

現状の課題を踏まえ、必要な機能やデータ項目を整理し、全社で使える基盤を設計します。

  • 管理項目・フォーマットの統一
  • リアルタイムなアサイン状況の可視化
  • スキル・稼働率・希望などの一元管理
  • コメント・履歴など調整の透明化
  • ダッシュボードによる全社分析

こうした「共通基盤」の整備が、部門横断の最適化に向けた第一歩です。

3. 適切なツールの選定と導入

アサイン管理特化型SaaS、プロジェクト管理ツール、自社開発システムなど選択肢はさまざまです。選定時には、

  • 既存プロセスとの親和性
  • 現場ユーザーが使いやすいUI/UX
  • 柔軟な権限管理・部門間連携
  • 外部システムとの連携
  • 運用コスト・サポート体制

を重視し、現場との合意形成を図りながら導入することが重要です。

4. 運用ルールと定着支援

ツール導入後は、運用ルール・フローの整備と定着支援が不可欠です。

  • 更新・承認フローの明確化
  • 更新項目・入力ルールの標準化
  • 定期的な振り返り・改善
  • 教育コンテンツやFAQの整備

運用プロセスを整え、現場が迷わず使える環境をつくることで、アサイン管理の精度が徐々に高まります。

まとめ:アサイン管理の全社最適化が組織力を高める

Excelでの部門横断アサイン管理は、
データ分断・属人化・リアルタイム性の不足・調整負荷の増大
といった問題を引き起こし、プロジェクトの成功確率にも影響します。

全社共通の基盤を整え、リアルタイムで柔軟なアサイン管理を実現することで、組織全体のリソース最適化が進み、 プロジェクト遂行力そのものが向上します。

Excel脱却は単なる効率化ではなく、
全社横断で最適なアサインを実現するための“スタートライン”です。

このタイミングで、自部門・全社のアサイン管理をあらためて見直し、「見える化」と「最適化」を進めてみてはいかがでしょうか。

私たち、株式会社アイリッジは、リソース管理・アサイン管理業務を効率化する人材最適化プラットフォーム Co-Assign(コーアサイン)を提供しています。

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